特急「スーパー〇〇」初期JRが生んだ花形列車列伝 スーパーひたち・あずさ・雷鳥など平成の名ランナー

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山陰西部を走る特急にも「スーパー」の名が健在である。特急「スーパーおき」(鳥取・米子―新山口間)と特急「スーパーまつかぜ」(鳥取―米子・益田間)だ。どちらもキハ187系気動車で運行し俊足を誇るが、編成は2両や4両と短編成のスーパー特急である。

JR各社の中で「スーパー」の愛称が存在しなかったのはJR四国とJR東海である。だが、どちらもスーパー特急と呼ぶにふさわしい列車はあったと筆者は思っている。

「スーパー」の名はなかったが…

1989年に登場したJR四国の2000系試作車両「TSE」は日本初の制御付き振り子式気動車であり、最高時速120kmの俊足で運転時間の大幅な短縮を果たした。1990年の鉄道友の会ローレル賞、日本機械学会賞、通産省グッドデザイン賞などを受賞している。四国びいきの筆者としては「スーパー特急」の仲間入りをさせたいところでもある。

TSE 2000系 JR四国
JR四国の2000系試作車「TSE」(撮影:南正時)
【写真をもっと見る】一時期のJR特急を象徴した「スーパー」を名乗る特急列車。JR東日本のスーパーひたちや踊り子、あずさ、北海道の高速気動車特急、JR西日本の国鉄型改造パノラマ車両など、平成時代の花形特急列車の数々

JR東海は在来線特急の新型車両に、スーパーではなく「ワイドビュー」の名を冠したが、スタイルと速達性は「スーパー特急」と呼ぶにふさわしい列車だ。とくにパノラマ窓の「ワイドビューしなの」は振り子電車の特徴を生かした俊足の特急で、スーパーの名を冠してもおかしくなさそうだ。もっとも、JR東海は看板列車である新幹線が「スーパーエクスプレス」(超特急)である。

しなの 383系
JR東海の「ワイドビューしなの」383系(撮影:南正時)

JR各社がグレードアップ車両や新車を投入して従来車と差別化を図った「スーパー」特急は、新車への統一が進んだことなどでその意味合いが薄れ、2020年ごろまでにスーパーの冠を外すなどしてその多くが消滅した。全国を走ったスーパー特急たちは、JR誕生直後の熱気や新時代を感じさせる存在でもあった。

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南 正時 鉄道写真家

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みなみ・まさとき / Masatoki Minami

1946年福井県生まれ。アニメーターの大塚康生氏の影響を受けて、蒸気機関車の撮影に魅了され、鉄道を撮り続ける。71年に独立。新聞や鉄道・旅行雑誌にて撮影・執筆を行う。

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