実際、最終章の配信に合わせて、日本でも異例の規模でコラボレーションが展開されました。
国内外あわせて50以上のブランドが参加するラインナップが実現し、表参道で行われた期間限定のポップアップ店舗では、連日長蛇の列ができました。ピーク時には最大300人以上が入場を待つ状況となり、完売品も相次いだといいます。完結編のタイミングであることを考えれば、意外な盛り上がり方だったと言えます。
視聴データも同様です。最終章のシーズン5の後半エピソードは、12月26日に配信され、Netflixにとって世界で最も視聴されたクリスマスデーの配信となりました(アメリカ時間)。英語TVシリーズの週間ランキングでは首位に立ち、視聴数は3400万回を超えています。
さらに注目されるのは、シーズン1から5までの全シーズンが、6週連続でトップ10に返り咲いた点です。終わるどころか、シリーズ全体が改めて「いまの作品」として再生されたのです。
ケイト・ブッシュやプリンスの効果
ただし、こうした数字を並べるだけでは、この現象の核心には届きません。重要なのは、グッズが売れている理由が「好きな作品だから」という言葉だけでは収まりきらない点です。むしろそれは、「自分の時間の一部だった物語だから」ではないでしょうか。
ロゴ入りTシャツや雑貨は、ファンアイテムというより、記憶を定着させる装置のように見えます。身につけたり、部屋に置いたりすることで、作品体験が日常の中に残り続けるからです。
そもそも『ストレンジャー・シングス』は、単に物語を追わせる作品ではありませんでした。子どもたちが少しずつ大人になり、関係性が変わり、世界の見え方が揺らいでいく過程を、視聴者も同じ時間軸で見届ける構造を持っていました。



















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