「いじめではなく暴行」「どんどんさらせ」などの声もあるが…栃木・県立高校での「いじめ暴行動画」が拡散、「過剰な私刑」に思うこと

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そこで1つの指標となるのが、投稿の「更新履歴」だ。Xでは有料課金していれば、投稿後1時間、一定回数に限って、ポストの内容を更新できる。ただ、その際には元の投稿も履歴として記録され、投稿者以外のユーザーも自由に閲覧できるようになっている。

県立高校でのいじめ告発動画は、この機能を使って、30分間に2度書き換えられていた。

「偏差値F」は当初、このアカウントが芸能人を告発する際に用いる「知名度-(筆者注:評価対象外を意味すると考えられる)」と書かれていた。また高校の名前も、初出では「栃木県立高校」というオブラートに包んだ表現だった。

なぜ投稿者はあえて表現を変えたのか?

では、なぜ後から修正を行ったのか。まず考えるべきは、「校名を出す必要があったのか」だ。実名を出すことで、他の県立高校への風評被害は避けられる。ただ一方で、まっとうに通っている無関係な生徒や、卒業生などにもレッテルが貼られやすくなることは看過できない。

もしも「あの学校なら、さもありなん」といった空気ができてしまったら、なかなか払拭できない。そうした多方面に向けての影響まで考えたうえで、実名を出したのだろうか。であれば、なぜ最初から書かなかったのか。修正によって「より注目されるように書き換えた」といった疑念が浮かんできてしまう。

理解の余地もある校名公表に対して、偏差値については、完全に擁護できない。ネット上には、受験時の偏差値が低い大学を「Fラン(ランク)」と呼ぶスラングが存在し、そうした学校や、そこに通う学生をからかうフレーズとして使われる。

今回の投稿で「偏差値F」が指すものは不明ながら、言い回しからFランを連想する人は少なくないだろう。これまた「知名度」から書き換える必要があったのか、その合理的な理由を想像しにくく、「偏差値が低い高校は、生徒の倫理観も低い」といった印象操作を行うことで、より注目を集めようとしていたのではないかと邪推できてしまう。

次ページ閲覧者を“必要以上の私刑”に導くような、強いバイアス
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