今回、ビルのオーナー企業である株式会社鉄鋼会館のベテラン社員・北野さんに、ビルの隅々まで案内していただいた。
もともと、鉄鋼業界の「協調の場」「ユニオンの城」として、1966年に竣工したのがこの鉄鋼会館だ。鉄鋼業界のさまざまな団体が入居するオフィスビルとして、また会議場や宴会場として、長年使い続けられている。
一方で、現在は会議場・宴会場ともに予約すれば誰でも利用することができるうえ、鉄鋼業界以外のテナントも入居しているという、開かれたビルでもある。
鉄鋼会館が茅場町にある理由
では、茅場町に建てられているのはなぜか。
日本橋からも、東京駅からも徒歩圏というアクセスのよさも理由のひとつ。だがそれ以上に大きいのは、水運のよい茅場町・八丁堀エリアが明治時代より伝統的に鉄鋼取引の中心地、つまり「鉄屋の町」として栄えたためなのだそうだ。
鉄鋼会館の前身となる「鋼材倶楽部会館」がここ、「鉄屋の町」に建てられたのは戦後の51年(それまでは日本橋の三越デパートの一角にオフィスがあった)。3階建てとはいえ、メーカー・商社が共同出資してつくった、当時としては立派なビルだったそうだ。
だが、戦後の好景気の中、会議場・オフィスとしての需要が急増し、すぐに手狭となる。
新たな鉄鋼総合ビル建設の気運が高まり、60年に新会館の建設が決定、66年に完成したのが現・鉄鋼会館である。
そんなビルだからこそ、鉄鋼の見本市ともいうべき、当時最新の鉄鋼製品がビルの内外に生かされているのだ。
では、内部に入っていこう。


















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