「菅田将暉主演『民王』のロケ地に」「ロビーはシャンデリアが煌めく」…東京駅から9分、茅場町にある「知る人ぞ知る"昭和の名ビル"」が格好良すぎた

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今回、ビルのオーナー企業である株式会社鉄鋼会館のベテラン社員・北野さんに、ビルの隅々まで案内していただいた。

もともと、鉄鋼業界の「協調の場」「ユニオンの城」として、1966年に竣工したのがこの鉄鋼会館だ。鉄鋼業界のさまざまな団体が入居するオフィスビルとして、また会議場や宴会場として、長年使い続けられている。

一方で、現在は会議場・宴会場ともに予約すれば誰でも利用することができるうえ、鉄鋼業界以外のテナントも入居しているという、開かれたビルでもある。

鉄鋼会館が茅場町にある理由

では、茅場町に建てられているのはなぜか。

鉄鋼会館
窓まわりはどこか電車の窓のような、親しみを感じさせるデザインだ(筆者撮影)

日本橋からも、東京駅からも徒歩圏というアクセスのよさも理由のひとつ。だがそれ以上に大きいのは、水運のよい茅場町・八丁堀エリアが明治時代より伝統的に鉄鋼取引の中心地、つまり「鉄屋の町」として栄えたためなのだそうだ。

鉄鋼会館
角は鋭く、線はまっすぐ。迷いのない形に美学がある(筆者撮影)

鉄鋼会館の前身となる「鋼材倶楽部会館」がここ、「鉄屋の町」に建てられたのは戦後の51年(それまでは日本橋の三越デパートの一角にオフィスがあった)。3階建てとはいえ、メーカー・商社が共同出資してつくった、当時としては立派なビルだったそうだ。

だが、戦後の好景気の中、会議場・オフィスとしての需要が急増し、すぐに手狭となる。

新たな鉄鋼総合ビル建設の気運が高まり、60年に新会館の建設が決定、66年に完成したのが現・鉄鋼会館である。

鉄鋼会館
ビルの側面には(屋上の塔屋にも)、耐候性鋼という当時出たばかりの新素材が使われている。表面に発生する錆が母材を保護するという、逆転の発想だ(筆者撮影)

そんなビルだからこそ、鉄鋼の見本市ともいうべき、当時最新の鉄鋼製品がビルの内外に生かされているのだ。

では、内部に入っていこう。

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