タイで開催「日本製中古車両」乗り鉄ツアーの裏側 日本人120人が集結、"鉄道旅の面白さ"を再認識

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一方、近年は日本で活躍を終えた鉄道車両が海外で“第二の人生”を送る例が増えた。技術力を武器に、日本の車両メーカーが海外を走る鉄道の車両製造を受注することも多い。これらをきっかけとして、「海外で走る日本の鉄道車両を見てみたい」という鉄道ファンが増えている、というのも筆者の感じているところだ。

2025年11月のとある週末、とあるターミナル駅に約120人の鉄道ファンが集まった。彼らの目当ては、「キハ183系」と呼ばれる国鉄型特急車両を使った団体貸し切り列車だ。

コンコースで受付を済ませ、記念品を受け取って4両編成の列車に乗り込む。列車が動き出すと「おおー」と歓声が沸いた。

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バンコクから「キハ183系」に乗車

配られた朝食をほおばりながら外の景色を眺める人、駅を出たところに留置されている客車にカメラを向ける人……参加者は全員、思い思いのスタイルで列車旅を楽しんでいた。

同好の士が集まった、日本の貸し切り列車でよく見られる風景。唯一違うのは、列車の出発地がタイ王国の首都、バンコクであるという点だ。そう、この日に開催されたのは「タイ国鉄に譲渡されたキハ183系に乗る旅」、そしてこの列車の“仕掛け人”は、筆者を含む4人の日本人だった。

タイ国鉄 キハ183系
タイ国鉄で活躍するキハ183系。ヘッドマークは数種類が用意されている(撮影:伊原薫)
【写真の続き】キハ183系の側面には日本語で改造を担当した工場の名前が。車端部には「JR北海道五稜郭車両所」などの銘板が残る
次ページ14系客車を改造した観光列車も
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