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3日の仕事が5分に?トヨタの「超段取り術」 仕事が速い人はここが違う!

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  • 岡内 彩 OJTソリューションズ
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次は、「内段取り」「外段取り」の作業自体の時間を短くします。優先順位としては「内段取り」が先ですが、ポイントは同じなのであわせてお伝えしていきます。

作業の時間短縮については、「7つのムダ」の視点を活用してムダのない状態にしたうえで、自分以外の要素を活用することが有効です。

1つ目が、第三者の活用。たとえば、もともと皆さんがやっていた作業を、部下にお願いするケースです。

ここで決してやってはいけないのは、業務のムダがたくさんある状態で、仕事の目的やコツも十分伝えないまま、とりあえずでお願いすること。このやり方では任された部下は混乱し、「面倒な仕事を押し付けられた」と感じてモチベーションも下げてしまいます。まずは業務のムダを取り除いてスムーズな状態にしたうえで、その仕事の目的と相手への期待も伝えたうえで、お願いしましょう。

2つ目が、ITの活用やオートメーション化。当社のお客様でも、業務カイゼンの初期段階から機械設備の導入や改修に着手しようとすることがよくありますが、それよりもまずは人の作業のカイゼンが先です。

冒頭のプレス工程の段取り替えの短縮でも、機械設備を導入したのは、3日かかっていた作業が5分まで大幅に短縮した後でした。もし、3日かかっていた段階で導入していたとしたら、沢山のムダが含まれた3日間の作業を機械が延々とやるだけになっていたかもしれません。

機械設備の導入には一定のコストが必要であり、人ほど小回りが利かないので改善のスピードもダウンしがちです。一方で、ムダがない状態の仕事であれば、IT化・オートメーション化も有効な手段です。

捻出した時間は長期的な強みに

さて、これまで全5回にわたって、仕事の段取りについてさまざまな切り口でお伝えしてきました。本当に必要な仕事を見極め、求められている水準を明確にし、それをムダなく最短経路で達成することができれば、高い生産性をあげることができます。

そうすれば、これまでの仕事にかけていた皆さんの時間は大幅に短縮され、一定の時間が生まれるはずです。せっかく捻出したその時間、何となく過ごしてはまったく意味がありません。今回のような業務改善、自己研鑚や自分の大きな糧になる仕事をするなど、長期的に自分の強みや会社のメリットになることに時間を使ってください。そうすることが、皆さんご自身にとって大きな強みになります。

☑たとえ納期が集中しても、事前にできることはある
☑仕事には、「内段取り」「外段取り」の2つがある。まずは分けてみる
☑「外段取り」の弱さは、スピードだけでなく仕事の質も低下させる
☑オートメーション化は最後。まずは、人の作業の改善から
☑必要に応じて、第三者の力も借りる。ただし、お願いする段階とお願いの仕方には工夫が必要

 

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