「2024年問題」だけじゃない! 深刻な【物流危機】を引き起こす意外な要因と、解決に向けた"処方箋"

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また、倉庫内での作業員不足がトラックの荷役待ち時間の増加を招き、ドライバーの労働時間の延長や効率の低下を引き起こしています。

このような状況は、物流全体の生産性に悪影響を及ぼしています。

物流危機に政府や業界が果たすべき役割

人材不足に対して、政府や業界団体は様々な取り組みを進めています。

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たとえば、国土交通省は「トラック・物流Gメン」を設置し、荷主企業に対して適正な運賃の支払いを促すとともに、労働環境の改善を図っています。

また、物流の効率化を目的とした「物流革新に向けた政策パッケージ」では、「バース予約システム(荷物の積み下ろしを行うスペース〈=バース〉の利用予約ができるシステム)」の導入、「パレットの標準化(荷物を単位数量にまとめて載せる台〈=パレット〉の形状やサイズ、運用方法の統一・普及)」、倉庫作業の自動化などが推進されています。

さらに、「モーダルシフト(トラックなどの自動車で行われている貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと切り替えること)」の推進や共同配送の促進、ドローンや自動運転技術の導入など、物流のデジタル化と脱炭素化を目指す「物流DX・GX」も進められています。

これらの取り組みにより、物流業界の生産性向上と持続可能性の確保が期待されています。

しかし、これらの対策に実効性を持たせるためには、荷主企業や消費者の意識改革も不可欠です。

過度な納期短縮や再配達の削減、適正な物流コストの負担など、物流を取り巻く環境全体の見直しが求められています。

企業や消費者が物流の重要性を理解し、協力して持続可能な物流体制を築くことが、今後の日本の物流業界の発展にとって重要なカギとなるでしょう。

樫山 峰久 ヤマトタケルマネジメント代表、グローバルビジネススペシャリスト・サプライチェーン戦略家、米国公認会計士(ワシントン州)

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かしやま たかひさ / Takahisa Kashiyama

上智大学にてSCMの基礎を学んだ後、東京工業大学大学院CUMOTストラテジックSCMコース(現JILS主催)の第1期生として修了。さらに早稲田大学大学院商学研究科にてグローバルSCMと国際ビジネス戦略を研究し、優秀な成績を収める。コンサルティングファーム(旧CGE&Y)では日本代表として欧州キャップジェミニ・ユニバーシティに派遣され、世界のSCM専門家と議論を交わし実務理論を磨く。その後、香港系グローバル3PLであるOOCLロジスティクスの日本統括COO(取締役)として赤字企業を短期間で黒字化するなど、約15年にわたり経営の最前線で指揮を執る。製造小売、船会社系3PL、運輸大手のグローバル戦略部門など、多様な立場で現場から経営までサプライチェーン全体に携わり、実務と理論の双方に精通する。現職のヤマト運輸株式会社では、グローバル事業・東南アジア地域営業統括として、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアにおけるグローバル事業の開発を担当。30年近い国内外の経験を通じて、グローバル物流の「本質」と「未来」を体系化することをライフワークとし、その成果をまとめたのが本書。著書に『業界別 物流管理とSCMの実践』(ミネルヴァ書房)、『企業の戦略実現力』(日本評論社)がある(ともに共著)。

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