「2024年問題」だけじゃない! 深刻な【物流危機】を引き起こす意外な要因と、解決に向けた"処方箋"

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また、従来の「ジャストインタイム」から、一定の緩衝在庫を持つ「ジャストインケース」型の在庫管理に見直す動きも広がりつつあります。加えて、複数の輸送ルートを確保しておくことや、状況に応じた迂回経路の選択肢を常に持つことも、物流の安定性を確保するうえで欠かせません。

さらに、可視化とデジタル化の推進により、グローバルな在庫状況や輸送ステータスをリアルタイムで把握し、突発的な変化に柔軟かつ迅速に対応できる体制の整備も不可欠です。

予測困難な地政学的リスクに対し、企業が平時から備えることの重要性はこれまで以上に高まっています。

サプライチェーンの強靭性を高め、環境変化に適応できる柔軟な構造を築くことが、これからの時代を生き抜くうえでの必須条件となっているのです。

「2024年問題」で懸念される輸送力不足

日本の物流業界は、長年にわたり人手不足という課題に直面しており、とくにトラックドライバー、内航船の船員、倉庫作業員など、物流を支える現場の人材確保が深刻な問題となっています。

トラックドライバーの不足は、2010年代中頃から顕著になり、長時間労働や低賃金といった労働環境の厳しさが若年層の就業を遠ざけています。

加えて、2024年4月から施行された働き方改革関連法により、ドライバーの時間外労働が年間960時間に制限され、これまで以上に輸送能力の確保が難しくなっています。

この「2024年問題」は、物流業界全体に大きな影響を及ぼしており、輸送力の不足が懸念されました。

内航海運業界でも、船員の高齢化と若年層の減少により、船員不足が深刻化しています。とくに、若手船員の確保と育成が課題となっており、船員の労働環境の改善や教育制度の充実が求められています。

倉庫業界では、労働者不足により賃金が高騰し、物流コストの増加につながっています。

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