【中国】「日本批判の報道が連日」「国営TV局が高市首相の風刺アニメ作成」 悪化する《対日感情》…現地で見た"実態"とは

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中国人の対日感情は一様ではなく、メディアの影響と個人の経験によって大きく左右されているのだ。

筆者が乗った日本行き飛行機は“ほぼ満席”

12月中旬、筆者は中国から日本に戻ったが、飛行機はほぼ満席だった。隣には若い中国人夫婦が座っていた。彼らは休暇で日本を訪れ、クリスマスを過ごす予定だという。会話の中で、私は日中関係について考えを尋ねた。

夫婦はこう答えた。「確かに現在の日中関係は険しい……年末に日本へ来るのは以前からの計画だった。政治には詳しくないが、両国が平和であることを願っている。中国と日本が争うことは望まない」

「私たちは何度も日本を訪れており、その環境がとても気に入っている。日本人の穏やかな暮らしぶりは羨ましく、中国よりずっと静かで休暇にふさわしい。私たちはただ、自分の考えに従って行動しているだけだ」

中国が高市首相への批判を煽るのは、国民の視線を国外へ逸らすためかもしれない。一方で、理性的で客観的な中国人も少なくなく、彼らは独自の視点を持っている。メディアや世論に流されることなく、自らの目で他国を見ることが何よりも重要だ。

黄 文葦 ジャーナリスト

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こう ぶんい / Kou Buni

日本と中国、日本語と中国語を愛する在日中国人フリージャーナリスト。学校法人白萩学園名誉理事。中国の大学と日本の大学院でマスコミを専攻、日中両国のマスコミの現場を経験。2000年来日以降、日本語と中国語で教育、社会、文化の問題に焦点を当てたコラムを執筆し、両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。19年に電子書籍「日中文談: 在日中国人の日本観(エッセイ)」を出版。20年8月から23年7月までの3年間、日中文化比較のメルマガ「黄文葦の日中楽話」を発行。24年10月、「新中国語から中国の『真実』を見る」(風人社)を出版。

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