報道の裏にある年末年始「渋滞予測」本当のところ。渋滞予測は果たして合っているのか?

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それが実際にどうなったかというと、12月は27日に10回、28日7回、29日10回、30日15回、年始は2日と3日が突出して多く、それぞれ20回、15回であった。

年末は、28日が予測から半減した代わりに、前日の27日が28日を上回った。早めに帰省や旅行に向かった人が多かったと推察できる。

2025年1月7日発表「下り線」混雑状況(高速4社と日本道路交通情報センターのニュースリリースより)

一方、年始は2日が少し減り、3日が少し増えて若干、平準化した。悪く言えば、予想が少し外れたともいえるし、別の見方をすれば予測を見て分散化が促されたとみることもできる。

上りに目を転じると、1月2~4日のピークは変わらないが、3日により集中し、10回以上の渋滞が48回にも及んでいた。なお、この期間の天候は、1月4日に名古屋周辺で一時みぞれとなった程度で、東名阪の三大都市ではおおむね好天だった。

2025年1月7日発表「上り線」混雑状況(高速4社と日本道路交通情報センターのニュースリリースより)

渋滞は曜日の並び、天候、事故の有無のほか、車線が増える、合流地点が改良されるといった道路環境の変化で減ることもあれば、アウトレットモールなどがインターチェンジ付近に新設されて増えることもある。

このように、さまざまな要素に左右されるため、完全に予測することは不可能だ。また、参考にしたデータは全国を俯瞰したかなり大括りのものであり、地域・路線ごとに見れば傾向は異なるだろう。

その詳細はここでは触れないが、NEXCO各社には「渋滞予報士」というエキスパートが配置されている。より詳細な分析をして、翌年の予測に生かそうとしているであろう。

夏以降、渋滞がひどくなっている?

さて、渋滞に関連して、日々高速道路を利用しているひとりとして感じることを2点ほど。筆者は、大学への通勤に東関東道、京葉道路、千葉東金道路を利用しているが、この夏以降、渋滞がひどくなっている実感がある。

渋滞が滅多にない千葉東金道路(京葉道路「千葉東JCT」から外環道「東金IC」付近を結ぶ道路で、九十九里方面へのアクセス道路でもある)を除くと、東関道も京葉道路も朝7~9時ごろと夕方5~8時くらいまでは、以前から渋滞が頻発していたが、近ごろは午後4時前でも、特に京葉道路では渋滞が慢性化している。

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