一方、年始の下りでは、1月2日(金)に21回、3日が15回と、どちらも年末のどの日よりも多くなっている。
マスメディアは、公務員の仕事納めなどをことさらニュースで取り上げる傾向にあるので、多くの人は12月28日(今年は暦の都合で27日の土曜日が公共機関や施設の休みのスタート)から休みのように思いがちだが、サービス業は大みそかまで仕事が続くことが多いし、金融機関も通常30日が仕事納めである。
筆者も以前は放送局に勤務していたが、放送の現場で年末に休めたことは滅多になかった。また、31日や元日には、家族でのイベントも多い。2日になって、ようやく帰省や旅行に出かける人が多くなるのも、冷静に考えれば納得できる。
まして、東京はサービス業に従事する人の割合が高い。東京を起点とする渋滞が年末に起こりにくいのも、こうして考えれば想像しやすい。ただし、東京に向かう上りの渋滞が、年始の仕事始めの前々日あたりに集中するのは、昔から変わらない。
26年の年始の10km以上の渋滞予測は、2日が40回、3日が49回と突出して多く、4日はまだ年末年始休暇とはいえ、自宅での休息や平常への切り替えの日に当てる人が多いせいか、わずか9回に激減する。
渋滞予測は果たして合っているのか?
こうした渋滞予測は、単なる予測ではなく、予測を見て混雑を避けようと考える人の行動を誘引し、混雑を分散させる狙いもある。
したがって、期間が過ぎて予測の答え合わせをする場合には、予測が仮に外れたとしても、もしそれが渋滞の分散につながるような「はずれ」であれば、それはむしろ狙い通りだったともいえる。
そこでまず、昨年、つまり2024~2025年の年末年始の渋滞予測と結果の資料を突き合わせてみた。
2024年11月に発表された渋滞予測では、下りの10km以上の渋滞回数は、ピークが2回あり、1回目が年末の28日(土)の15回、29日(日)の22回、30日(月)の10回。2回目が、年始の2日(木)の22回と、3日(金)の12回である。



















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