AI時代に生き残るための｢3つのポジション｣。マネージャー､スペシャリスト､そしてもう1つは？

これは「人の感情の機微」「場の空気」「腹の内を察する力」など、AIには再現できない経験知と社会性を前提とする仕事です。

だからこそ、マネージャーという職能は、AI時代においても人間の中核業務として残り続けます。

スペシャリスト：AIを「最強の道具」にする知見

続いてスペシャリストです。プログラマ、マーケター、営業、研究者など、主に個人としてハイパフォーマンスを出すことで組織成果に貢献する人のことを指します。ここで言うスペシャリストとは、単に専門知識をもつ人という意味ではありません。現場での試行錯誤、失敗と改善の繰り返しを通じて得た経験知をもとに、仮説を構築し、再現性ある実行ができる人のことです。

その知見は、いわば「自分の脳内にしかないロジックと解像度」であり、世にある情報を集めて学習しただけのAIでは到達できないレベルの経験知と言えます。こうしたスペシャリストがAIを使いこなすと、爆発的な生産性と創造性を手に入れることができます。

なぜスペシャリストほど、AIを使って生産性や創造性を高めることができるのか？ それは、顧客への提供価値という視点を常にもち、仮説の起点が深いからこそ、AIへの指示も精度が高くなり、得られるアウトプットも段違いに良くなるためです。

スペシャリストがAIを使うことで実現する「飛躍」の例は、次のようなものです。

これらはどれも、私が実際に取り組んだ事例や、目にした事例をもとにした例です。このように、スペシャリストがAIを活用することで、非AI人材ではまったく比較にならないレベルの企画力や生産性を実現します。