蓮さんは、お見合い前から「もし本当にあの子だったら結婚したい」と思っていたそうです。研修期間に感じた「まじめでいい子」という印象があったからです。実際にお見合いで会って話してみると、夏美さんも指導医だった蓮さんのことをすぐに思い出し話がはずみました。
デートでの食事も劇的に変わりました。これまでは4万円もするような高級レストランを要求されていましたが、夏美さんとだったら一般的な居酒屋やファミレスでも楽しい。夏美さんはどこでもとても美味しそうに食べます。「お店よりも一緒に過ごす時間のほうが大切」という価値観が共有できていたのです。
おもしろいことに、この二人はデートでもずっとお互いに「〇〇先生」と呼び合っていました。指導医と研修医の関係の名残があったのでしょう。蓮さんから「距離がなかなか縮まらない」と相談がありました。「『〇〇先生』と呼んでいては距離が縮まるわけがないですよ」とアドバイス。また、「仕事や医療の話はやめて、結婚観について話しましょう」とも伝えました。
「同業がいい」という医師はそれほど多くない
二人は2カ月で成婚。蓮さんは最初から「いい人とご縁があればすぐに決めたい」と言っていたので、有言実行でサッと決めました。蓮さんにとって彼女は「お医者様病」の女性たちとは雲泥の差。同じ医師として苦労ややりがいを理解してくれる存在です。夏美さんも、前のお相手がスローペースだったので、蓮さんのスピード感がうれしかったようです。「お医者様病」の女性に疲れていた蓮さんと、決断力に欠ける彼にストレスをためていた夏美さん。時を経ての再会も奇跡的でしたが、再会したタイミングもこれ以上ないほどぴったりでした。
ちなみに、医師同士で成婚するケースは結構あるのですが、ただ「同業者は嫌だ」という人も多くいます。大学病院に勤務している場合は転勤が多いという事情もあります。また、医師同士だと、蓮さんと夏美さんのように会話がつい医療の話になってしまうということも。以前、医師同士のカップルのLINEを見せてもらう機会があったのですが、まるで学会かと思うような専門用語が飛び交う内容でした。これではなかなか親密な関係になれません。
また、お見合いしてみたら「実は知り合いだった」というケースは他にもあります。例えば、以前、合コンで会ってデートをした相手と、偶然お見合いしたというケース。しかし、そのカップルは成婚には至りませんでした。合コン後にデートもして実らなかったカップルは、お見合いでも実ることはないですね。
今回の二人は、「指導医と研修医」という関係があり、仕事の場での信頼関係がベースにあったからこそスピード婚に至ったのだと思います。
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