「もっと貰えたかも?」「開始年齢を間違えた…」年金で「大損する人」の"要注意ポイント"

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年金は65歳から受給を開始することが基本ですが、繰り上げをしたい場合は最大5年間、60歳から受給をすることが可能です。繰り下げについては最大10年間、つまり75歳まで繰り下げることができます。

ここではわかりやすいように65歳で月10万円を受け取る場合で考えましょう。

この場合、繰り上げで60歳から受給するとどうなるでしょうか。年金繰り上げは減額制度があり、1カ月早めるごとに0.4%ずつ減額されます。5年間(60カ月)繰り上げると60カ月×0.4%で24%が減額となります。

つまり、受給額は本来の100%から24%減って76%となり、月額に換算すると7万6000円になります。

受給開始時期によっては増額されることも

一方、年金を70歳まで繰り下げるとどうなるか。繰り下げる場合は1カ月ごとに0.7%が上乗せされます。

5年間(60カ月)繰り下げると 60カ月×0.7%=42%の増額となり、受給額は本来の100%に42%を加えた142%になります。月額に換算すると14万2000円を受け取れる計算です。

さらに、75歳まで繰り下げた場合は 10年間(120カ月×0.7%=84%)の増額となり、受給額は184%、すなわち18万4000円となります。

これをどう考えるか。

もし長生きをするならば、繰り下げ受給が得です。しかし早死にをしてしまうのであれば繰り上げ受給のほうが得です。70歳で亡くなる場合は、60歳から受け取り始めるのが最も受給総額は多くなります。

しかし寿命は誰にもわかりませんよね。本人は「自分は早死にだろう」と思っていても平均寿命を大きく超えて長生きするかもしれません。もちろん逆もありえます。

次ページ「何歳で受け取るのが得」という発想は捨てるべき
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