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急増する飲食店の《セルフオーダー》、「サイゼリヤはOK」「客のリソースにタダ乗り」の声も…あり・なし論争の前に考えるべき"根本的な問題"

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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最初に「サービス業の本質」と言ったが、そもそもサービス業は以前から、この「顧客のリソースを借りる」ことで発展してきた経緯がある。

サービス業は常に「客のリソース」を借りてきた

「客に手伝わせる」仕組みは、なにもセルフオーダーから始まった話ではない。例えば、「セルフレジ」は、その最たる例である。いまや、ほとんどのコンビニ・スーパーマーケットで導入されている。これだって、レジ打ちの人がやっていた作業を客が代行しているから、客の身体リソースに「タダ乗り」しているのだ。

セルフレジ普及の背景にも、店舗スタッフの削減や客の回転率の向上がある。日本で初めてセルフレジが導入されたのは2003年、千葉県柏市にあるマックスバリュ松ヶ崎店だ。

翌年には大手スーパー各社が導入をはじめ、「自分でスキャンして自分で支払う」スタイルが、徐々に全国へ広がった。SBペイメントサービス株式会社の調査によれば、いまや全店舗の55.5%がセルフレジを導入している。

まだまだセルフレジに慣れない人もいるが、少しずつ消費者にもその利点が共有されてきたのだろう。この20年ぐらいでじわじわ広がってきた。セルフレジがある光景を我々は普通のものだと感じつつあるが、これだって「客のリソースの活用」である。

このようなセルフレジもセルフオーダーも、デジタル技術が浸透してきたここ20年ぐらいの流れに思えるかもしれない。しかし、もっと視点を広げてみると、これは単にデジタル技術だけの問題ではない。

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【1950年代に生まれたサービス業における“大発明”とは】

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