それでも、こうしたデモグラはデリカミニの商品性と、公式キャラクターである「デリ丸。」の存在を考えると、「やっぱり」という印象を持つ。
特に大きな影響を与えているのは、デリ丸。だ。
当初は、デリカミニの宣伝案件として三菱社外で企画された「デリカミニの化身」という設定であったが、もはや三菱ブランド全体を背負うメインキャラクターへと成長したといえる。
先日、参加した三菱車オーナーによるファンミーティング「スターキャンプ」の現場で「デリ丸。」の成長を実感した。
参照:デリカミニの三菱「顧客ファースト」実践の場「スターキャンプ」で見たメーカーとユーザーのあるべき姿
ハローキティやミッキーマウスのようになる可能性
三菱自動車工業が1970年に誕生して以来、パリダカ(パリ・ダカールラリー)やWRC(世界ラリー選手権)などがブランドイメージを牽引したケースはあるが、老若男女を問わず三菱ブランド全体を広く認知させるシンボルは存在しない。
三菱は、この「デリ丸。」を三菱ブランドにおける千載一遇の好機として捉えてほしいと思う。デリカミニ単体に対してではなく、デリカミニ未発売の海外市場を含めて「デリ丸。」の活躍の場を広げていくといいだろう。
自動車産業界では「バリューチェーンの変革」と言われるようになって久しい。これは自動車メーカー(製造業・卸売業)が、新車販売店に卸売りしたあとの新規事業を指す。
一般的には、EVなど電動車でのエネルギーマネージメント事業や、完全自動運転車の車内を利用した各種サービスなどで議論されることが多い。
そうした中で、いわゆるキャラクタービジネスの枠を越えた、他に類のないバリューチェーンを「デリ丸。」が開拓する可能性があると考える。日本ならば「ハローキティ」、海外ならば「ミッキーマウス」や「スヌーピー」のような発展も期待できるだろう。



















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