若手が「プロジェクトで大きなトラブル」 そのとき有能リーダーが"明るくふるまった"大きな理由
社会人になってからは、テレビ東京系列で放送されている『カンブリア宮殿』が好きで、特に初期の頃の放送を見たり、書籍を読んだりしていました。
日本経済を支える経営者、著名人、政・財界人をゲストに迎えた上で、作家の村上龍さん、俳優の小池栄子さんとの対談を中心に、番組が展開されます。
村上龍さんが執筆された『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』(日本経済新聞出版)には、それぞれの経営者に共通する特徴として「根拠などなくてもいいからとにかく明るくふるまう必要がある危機が必ずある」「常に危機意識を持ち、謙虚で、現場に足を運ぶこととコミュニケーションを何よりも大切にしていて、そして明るい」とあります。
私は、最先端の開発を率いるプロジェクトマネージャにも、同じことが当てはまると思っています。私の過去の経験をもとに、いくつか事例を紹介します。
事件は現場で起きている
作業現場に足繁く通うことはとても重要であると思います。
人工衛星の場合、現場というのはメーカーの工場、という言い方が正しいのかもしれません。JAXAの職場にいて、会議資料や設計報告書を確認することはできます。ただし、細かい配線図や設計図面、ソフトウェアのフローチャートなどは、メーカーのノウハウの塊でもあるので、工場の外には持ち出すことができません。
でもその代わり、工場を訪問すれば、ほぼ全てを見せていただくことができます。試験データを一つずつ確認し、迷った時には設計図を確認し納得する。そのようにして、確実に検証を積み上げるプロセスを通して、宇宙空間に持って行ってもしっかりと動作してくれる、という自信を持つことができます。
『最高のリーダーは何もしない』(藤沢久美著 ダイヤモンド社)より、引用します。
・極端に心配性で、最高にポジティブ
・徹底的にあらゆる可能性を考え尽くすと、そこには自信しか残りません



















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