「慢性疲労」に「免疫力の低下」…深刻な"不健康の連鎖"につながる足の【冷え・むくみ】を改善する方法

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また、何より、足の冷えはひどくなると不眠になるケースが多いです。よく眠れないので疲れがとれない、免疫力が落ちて病気にかかりやすくなるといった、「不健康の連鎖」が起きている方も少なくないので、できるだけ早期の改善・予防が大切になります。

足の冷えが深刻だという理由でわたしを訪ねる方は少ないのですが、腰痛、肩こりなどを抱えている方は、総じて足の冷えで悩んでいるケースが多くあります。それは、腰痛や肩こりの原因である癒着やそれに起因してのこりが、冷えも引き起こすからです。

こりを解消すれば「血液の流れ」がスムーズに

足の筋肉につながるライン上のどこかに癒着が生じると、別の部分にもこりが現れます。

筋肉の中を走る動脈は圧力が高く、心臓から温かい血液を足先まで強い力で送り届けることができます。一方、静脈は圧力が低く、筋肉がポンプのように働いてはじめて血液を心臓へ押し戻せます。

しかし、筋肉にこり(攣縮/れんしゅく)があるとそのポンプ作用が妨げられ、血液が戻りにくくなります。これが「むくみ」の原因です。さらに、足先に滞った血液は時間とともに冷えていくため、「冷え性」の原因にもつながります。

裏を返せば、こりが解消されると血液の流れがスムーズになり、血液循環がよくなります。その結果、むくみも冷え性も改善されるのです。つまり、癒着をとり除くことが、こりの解消と血流改善を促し、体の不調の根本解決へとつながるのです。

もちろん、全身の癒着やこりが影響を及ぼしているとは思うのですが、多くの患者さんを診てきたなかで、体の前側のライン(フロントライン)上の癒着をとり除くことで、冷えの症状が改善したという方が非常に多くいます。

例えば、「足三里(あしさんり)」というツボは、冷え性に効果があることで古くから鍼灸で用いられてきました。このツボは、筋膜のつながりでいう体の前側のライン上にあり、ひざの前側に位置しています。

まさにこの部位の筋肉や筋膜の癒着をとり除くことで、血流が促され、冷え性の改善にもつながるのです。

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