NVIDIAチップは「非効率で高すぎる」  専門家が指摘する、AIチップの最適解に合致した次なる注目企業

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NVIDIA エヌビディア
エヌビディアのジェンスン・フアンCEO(写真:ロイター/アフロ)
エヌビディア(NVIDIA)のチップが世界中で奪い合いとなる中、東大の黒田忠広教授と江崎浩教授ら専門家は、同社のチップはAI処理にとって「非効率で高すぎる」と厳しく指摘します。本稿では、『東大教授の超未来予測』より一部抜粋のうえ、エヌビディアの優位を覆し、次なるゲームチェンジを担う可能性を秘めた注目企業の正体に迫ります。

半導体市場「ものすごい変化が目の前で起こっている」

瀧口友里奈(以下、瀧口):半導体やデータセンターなどあらゆる状況が変わったので最新の部分についてお話しいただければと思っています。

黒田忠広(以下、黒田):最近では、毎週のように証券会社の皆さんに呼び出されて「これからどうなるの?」「エヌビディア(NVIDIA)はどうなるの?」「どこがもうかるの?」と聞かれるくらい半導体産業は急激に変わっています。

半導体の世界市場は2030年頃には約1兆ドルになると予測されています。円換算にすると168兆円ぐらい(2025年10月14日時点)の市場が現れるんです。

半導体は年率換算で10%近くの高度成長を40〜50年続けてきた産業であることは皆さんもご存じの通りです。それでも168兆円の半分にも届いていません。つまり、これまで50年かけてつくりあげた市場と同じ規模の需要があと10年足らずでまた生まれる。そういうものすごい変化が目の前で起こっています。

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