【価格は4000万円スタートでも予約完売】誕生100周年を迎えたロールス・ロイス最高峰モデル「ファントム」に見る究極のブランドビジネス論
ファントム・センテナリーの場合はさらに凝っている。黒いツヤ消しのウッドパネルを彫って景色を作る。さらに、表面に象嵌を立体的に組み合わせている。3Dマーケトリーと呼ばれる技術だ。
3Dマーケトリーはドアの内張りに使われる。表現したいのは、ファントムにまつわる土地の景色だそう。しかも、景色のなかの“道”の表現として、厚さわずか0.1ミクロンの24カラット金箔を幅1mm以下の細さに切り抜いたものを、手作業で貼り込んでいる。
オーナーの物語がクルマに宿る
なぜそこまでやるのか。
「ロールス・ロイス・モーター・カーズの前社長(トルステン・ミュラー=エトベス氏)は“物語”にフォーカスしようと言っていました。ロールス・ロイスは物語のブランドだと位置づけ、1台1台が、注文主の“物語”を語るのだと」
特別オーダーは、注文主の物語と関係しているものが多い。たとえば、23年に発表された「パール・カリナン」は、家族の歴史が主題。マザー・オブ・パールで財を成した中東の一家が、父親の90歳の誕生日を記念して、内装にマザー・オブ・パールをふんだんに使ってほしいとオーダーして、仕上げられた1台だ。
ファントム・センテナリーは、ロールス・ロイス自身の物語を、ファントムというモデルを中心に語るモデルとなっている。



















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