【価格は4000万円スタートでも予約完売】誕生100周年を迎えたロールス・ロイス最高峰モデル「ファントム」に見る究極のブランドビジネス論

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ファントム100周年を記念して、麻布台ヒルズで開催された特別イベント「BESPOKE EXPRESSIONS - ファントム100周年を祝して」の様子
ファントム100周年を記念して、麻布台ヒルズで開催された特別イベント「BESPOKE EXPRESSIONS - ファントム100周年を祝して」の様子(筆者撮影)

近年ではスピリット・オブ・エクスタシーの120周年を記念して内外装を仕立てた「ファントム・シンティラ」(24年)、金環皆既日食に触発された「ブラックバッジ・ゴースト・エクリプシス(Ékleipsis)」(23年)などがザ・プライベート・コレクションとして超少数限定生産されて話題を呼んだ。

ほかの自動車ブランドから見れば、発表の時点ですべて売約済みとなる、ロールス・ロイスのこのビジネスは羨ましいに違いない。

世界限定10台の特別モデル「ファントム・シンティラ」
イベントには世界限定10台の特別モデル「ファントム・シンティラ」も展示された(写真:三木 宏章)

今回のファントム・センテナリーも例外でない。9月に英国グッドウッドでのメディア向け発表の時点で、25台の生産ぶんは「ずっと前から売約済み」(本社広報担当者)との説明だったので、驚くばかりだ。

価格について公表されていないが、海外の報道を見ると、高級マンションが何室か買えそうだ。ただ、ロールス・ロイス広報担当は、あくまで金額については臆測にすぎませんと微笑むだけ。

なぜロールス・ロイスは成功を収めたのか

1930年代に世界でわずか279台のみ生産された「ファントムII コンチネンタル」
1930年代に世界でわずか279台のみ生産された「ファントムII コンチネンタル」(写真:三木 宏章)

このビジネスが成功している理由は、どこにあるのだろう。

ファントム・センテナリーが東京・麻布台で発表されたタイミングにあわせて、本社から何人も関係者が来日。その機会に、ザ・プライベート・コレクションの要諦を尋ねてみた。

2021年に発表された「ファントム・オリベ」
2021年に発表された「ファントム・オリベ」(写真:三木 宏章)

「ザ・プライベート・コレクションのニーズは年々増加しています。実際、グッドウッドにある本社工場では、2030年の完成を目指してワークスペースの拡大に着手しているぐらいです」

そう語るのは、英国人のポール・フェリス氏。ロールス・ロイス・モーター・カーズのインテリアサーフェスセンターに籍を置き、イノベーション・スペシャリストの肩書を持つ人だ。

次ページ専門職人が手作業で仕上げる意味
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事