山上被告の母親が証言「私がしっかりしていれば、徹也の人生は台無しにならず、事件は起こらなかった」

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13日の第7回公判で母親の証言を聞く山上被告(右)。母親の周りにはついたてがあり、傍聴席から見えないようになっていた(イラスト・構成 竹本佐治)

安倍晋三・元首相が2022年に奈良市で演説中に銃撃されて死亡した事件で、殺人罪などに問われた無職山上徹也被告(45)の第8回公判が18日、奈良地裁であり、前回期日に続いて被告の母親の証人尋問が行われた。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への多額の献金で家庭が崩壊した経緯を振り返り、「私がしっかりしていれば、徹也の人生は台無しにならず、事件は起こらなかった」と述べた。

母親は弁護側証人として、13日に続いて出廷した。前回に続き、母親は 遮蔽しゃへい 板に囲まれ、傍聴席からは姿が見えなかった。

13日の尋問では、事件について「心よりおわび申し上げます」と謝罪した後、1991年に教団に入信し、98年までに総額1億円を献金した経緯を説明していた。

検察、弁護側双方の冒頭陳述によると、被告は教団を恨み、安倍氏が教団に近いと思って狙ったとされる。

今回の尋問で弁護側は、教団にのめり込んでいた当時の家庭環境を尋ねた。

母親の説明によると、入信以降、多額の献金に加え、年に数回の頻度で教団の施設がある韓国に行き、渡航費などで家計が 逼迫ひっぱく した末、2002年に破産。借金は800万~1000万円だった。母親は教団に否定的な被告の兄から暴力を受けることがあり、それを止めるために被告が兄に手を上げたこともあった。

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