ソフトバンク、国内携帯販売に点る「黄信号」 キャッシュバックの神通力も終焉か
国内携帯電話販売でNTTドコモ、au(KDDI)を猛追してきたソフトバンクが、ここへ来て大苦戦している。
ソフトバンクの主要回線契約は、新規契約から解約を差し引いた純増数がこの今年度第1四半期(2015年4~6月期)で2万件、第2四半期(同7~9月期)は3万9000件にとどまった。
これをライバルと比べてみると、NTTドコモは第1四半期が93万件、第2四半期96万件。KDDIは第1四半期52万件、第2四半期43万件。ソフトバンクの純増数は上位2社に比べて明らかに見劣りがする(ドコモは通信モジュールサービス数を含む)。
独自性が薄れ、勢いが落ちてしまった
ソフトバンクは、日本で大人気となったアップルのスマホ「iPhone」を2008年に独占販売。それをきっかけとしてシェアを大きく伸ばしたものの、 KDDIが2011年から、ドコモも2013年からiPhoneの販売に乗り出したことから、ソフトバンクの独自性が薄れ、勢いは徐々にそがれてしまって いる。
数字に表れている以上に、販売の現場は厳しいようだ。
ある県の某販売代理店では、第1四半期に家族4人分で「2年合計55万円のキャッシュバック」を打ち出した。ところが、同県のソフトバンクの契約数は第1四半期で400件の純減となった。この販売店では同条件のキャッシュバック金額を第2四半期に計60万円に引き上げたものの、今度は3400件の純減になってしまった。
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