「こんなにきれいなのは信じられない」東京ステーションホテルのハウスキーピングを見学した他社が驚くワケ
ハウスキーピング「レジェンド」の存在
ここまでハウスキーピングが褒められるホテルはない。周囲のスタッフから、そんな声が飛んでくることも少なくないという。実際に、宿泊客などからのお褒めのコメントがバックヤードの従業員食堂前に貼(は)り出されることがしばしば。
「かつて勤務していた外資系ホテルでは、一つの部屋のハウスキーピングは45分で、と命じられていました。それがチェーンのスタンダードだと。東京ステーションホテルでは、部屋の大きさにもよりますが、おおよそ70分かけて清掃しています。時間をかけて、細かなところまで清掃スタッフに見てもらっています」
こう語るのは、ハウスキーピングマネージャーの福田年史(ふくだとしふみ)だ。そしてもう一つ、ハウスキーピングのレベルをめぐって福田が指摘するのが、〝レジェンド〞の存在である。
「ずっとハウスキーピングのスタッフをされていて定年。でも、その技術を失うのは惜しいということで、シニア雇用で活躍いただいている女性がいらっしゃるんです。今はもう70歳を超えています」
南郁子(みなみいくこ)。他のホテルから、南のベッドメイクが見たいと見学に来るほどだという。
「まさにハウスキーピングのプロフェッショナルですね。先生です。手がアイロンみたいで、彼女がシーツを整えると本当に美しいんです。伸ばすためのコツがあるんですが、それでもレベルが違う」



















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