「効果が出ている企業はたった5%?」生成AIで稼ぐための3つのヒント

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AI・人工知能のイメージ
AI時代、企業はどのようにAIを新規事業に生かすべきかを考えます(写真:metamorworks/PIXTA)
ローランド・ベルガー、KPMG FASなどでパートナーを務め、経営コンサルタントとして「40年の実績」を有し、「企業のDX支援」を多く手がけている大野隆司氏。
この連載では大野氏が自身の経験や大手・中小企業の現状を交えながらDXの効果が出ない理由、陥りやすい失敗、DXの将来性について語る。
今回は「AIで稼ぐための3つのヒント」について解説する。

生成AI格差、恩恵を得ているのはわずか5%の企業

MIT(マサチューセッツ工科大学)が2025年7月に発表したレポート「The GenAI Divide(生成AI格差)──ビジネスにおけるAIの状況2025年」では、生成AIをめぐる衝撃的な分析が示されています。

世界全体で生成AIへの投資額は3000億〜4000億ドルに達しているにもかかわらず、PL(損益計算書)上で実際に成果を上げているのはわずか5%の企業にとどまるというのです。

米国では、生成AIを理由としたレイオフや新卒採用の抑制が話題になっていますが、それがこの「5%の企業」による動きなのかどうかは不明です(調査は匿名回答のため詳細は不明)。

ひょっとすると、DXのときと同じように、「提供する側(ベンダー・コンサルティング企業)だけが恩恵を受けている」という構図なのかもしれません。

このレポートにおけるサンプル数は約300社と限定的なため、これをもって断定するのは早計とはいえ、コンサルタントやベンダー、そして業界メディアによる「AI導入を急げ」的な熱気に一呼吸置くには、十分に示唆的な結果といえるでしょう。

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