「別に日本のお笑いしんどくないよ?」「やっぱり松本人志は面白い」と賛否両論…好スタートの『DOWNTOWN+』拭い切れない《3つの懸念》

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

さらに、「DOWNTOWN+」にはファン参加型の企画も多数用意されているが、ファンとの交流以外に、一般の人の新たな才能を発掘するという意図もあるのではないだろうか。いずれ、本サービスからデビューする芸人も出てくるかもしれない。

最後に、オリジナルコンテンツは実験的なものが目立ったが、松本さん、さらには吉本興業がこのプラットフォームを「笑いの実験場」にしようという目論見があるようにうかがえた。

地上波放送は制約が多いし、挑戦的なことをやって失敗することのリスクも高い。見たい人がお金を払って視聴しているサービスで、しかも独自のプラットフォームということであれば、さまざまなチャレンジが可能だ。

既存のメディアではできなかった新たなコンテンツが生み出せればすばらしいと思う。

ダウンタウンプラス
今後予定されている配信内容(画像:「DOWNTOWN+」公式サイトより)

ただし、その裏表としての懸念点もいくつかあるように感じた。

それでも安泰とは言えない「DOWNTOWN+」

可能性の大きさと裏腹に、「DOWNTOWN+」は大きなリスクもはらんでいる。

1. 長期的な会員と収益の確保
2. 芸人の不祥事のリスク
3. 松本人志さんに依存するリスク

もっとも大きいのが1である。先述の3つの可能性を実現するためには、十分な会員数が確保でき、長期的に利益を上げ続けることが大前提だ。

吉本興業は、24年12月にコンテンツ制作の資金を集めることを目的としたファンドを設立、国内外の企業から数十億円の出資を受けたという。

このうちのいくらが「DOWNTOWN+」の立ち上げと運営に使われたのかは不明だが、現状数十万人の契約者がいたとしても、投資資金を回収するのにはしばらく時間がかかるだろう。

次ページ現在は「特需」の状態にある
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事