ワールドシリーズで大活躍する大谷翔平選手の人生を変えた「1枚の表」を知っているか

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『大谷翔平君 夢への道しるべ』では、日本野球と韓国野球からメジャーに挑戦した選手がどのようなキャリアを歩んだのかを明らかにしています。特に、日本のプロ野球を経由してメジャーリーグに進む場合と、アマチュアから直接メジャーに飛び込む場合を丁寧に比較しています。

中でも注目したいのが、資料冒頭にある1枚の表です。

(出所)『人生で必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる』

縦軸には、聞き取りによってわかった大谷選手の希望として①MLBトップの実力をつけたい、②トップで長く活躍したい、③パイオニアになりたい、の3つが並んでいます。横軸の選択肢はNPBとMLBの2つです。

おそらく○△×の3段階で評価したのだと思いますが、結果はすべて△となっており、左下は空欄(‐)です。①×NPBの組み合わせは「FA(フリーエージェント)取得までの拘束期間が長い」、②×MLBだと「マイナーリーグからトップで長く活躍できる確率は低い」といった調子で、辛口なコメントが並びます。

大谷選手の「総合評価表」

実はこの表は、私たちの書いた『人生で必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる』で紹介している「決め方」のうちのある方法に非常によく似ています。総合評価表という表を使った方法です。そこで、この表を総合評価表に置き換えてみたのが次の表です。

(出所)『人生で必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる』

総合評価表では、NPBかMLBかという選択肢は縦軸に置きます。大谷選手の希望(①~③)は判断基準として横軸に置きます。

評価は○△×ではなく5点満点で付けますが、もとの表はすべて△ですのでここではすべて3点にし、右上は同じく空欄(‐)としました。

これも本の中で詳しくご説明していますが、総合評価表では、それぞれの判断基準が自分にとってどれくらい大事かを星5つ(☆☆☆☆☆)で重み付けをします。こちらも便宜的にすべて星3つとしています。

評価点数と重み付けを掛け算して合計すると、NPBが18点、MLBが27点です。これだと、大谷選手が日本ハムに行く理由はありません。ではなぜ、大谷選手は日本ハムに決めたのでしょうか?

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