STI/ウィルダネス「SUBARUサブブランド」展開の意図とは? ジャパンモビリティショー2025とともに発表された新戦略
JMSでスバルは展示を大きく2つにわけた。
ひとつは「パフォーマンス・シーン」と銘打たれたもので、世界初公開の「パフォーマンスE STIコンセプト」と「パフォーマンスB STIコンセプト」なる2台のコンセプトモデルが並べられた。
パフォーマンスE STIコンセプトは、BEVをベースに「意のままに操れる、感動の運転体験を提案するモデル」(プレス向き資料)とされる。
一見、2ドアクーペに見えるが、実はハッチゲートをそなえた4ドアで、BRZをどことなく思わせるシャープなラインが、エクステリアの特徴だ。あいにく現時点ではモックアップだけれど。
足し算のクルマ、引き算のクルマ
パフォーマンスB STIコンセプトは、メディアの注目が集まったモデル。モータースポーツの世界から抜け出してきたような、空力パーツで”武装”したスタイルだ。
「スポーツカーは高い、というクルマ好きに向けて、気軽に楽しめるスポーツカーというコンセプトの提案です」(技術本部・車両開発統括部の中路智晴担当部長)
コンパクトな車体、軽量トランスミッション、高出力エンジン、AWD、安全支援システムといった、スバルが持っている「技術資産」を組み合わせているそうだ。
「WRXが“足し算”で作られた高性能車なら、こちらは”引き算”」と中路担当部長。
ベースをスバルが提供し、ユーザーは好みのオプションで車両を仕上げていくスタイルだという。サードパーティの参入も促したいといい、「新しいビジネスモデル」と位置づける。
「1980年代から90年代にかけて、スバルのクルマづくりの特徴は、いわばアジャイル開発でした。そこに戻って、商品企画ベースでなく提案ベースでクルマを作っていければ、と考えています」
「やりたい」、そして「やってみよう」という迅速な商品展開が、いまの世の中で生き残っていくためには必要、ということだ。
パフォーマンス・シーンに置かれた2台は、STIというとりわけスポーティなスバル車のサブブランドを、車名のなかに持っている。
同時に、アドベンチャー・シーンには3台のモデルが展開された。


















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