ウイスキーのことを知り尽くすための9冊 ブックディレクター、幅允孝氏がセレクト
椎名誠といえば有名な飲兵衛作家なのに、酒で一冊まとめた本はこれが初という意外な一冊。
『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』と同じ蒸溜所を回っているのですが、同じ物書きでもウイスキーの感じ方がまったく違うのが面白い。それだけに、やはり自分で足を運んで体感しなければと思わされます。
我がままな飲み手のこだわりが日本のウイスキー文化を育てたのではというところで、著名人たちの嗜み方やエピソードが知れる1冊。
やたら幅広い人選でかつての酒飲みと今の酒飲みを平然と並列に語り、共通と差異をあぶりだしているのが面白い。いいネタ元です。
ジェームズ・ボンドが恋に落ちる女性の父親である、敵対する仏マフィアの首領との修羅場シーンが格好良い。
緊迫した状態でふたりはウイスキーソーダを酌み交わし、新しい関係を築いていく。男と男の契りの酒は、やはりウイスキーしかなりえないな、と納得です。
薀蓄だけでなく、バーテンダーという職業を通した人との距離感についても考えさせられる大好きな漫画。
16巻はニッカウヰスキー蒸溜所のある余市が舞台で、時間軸のオーバーラップや客観的視点という漫画ならではの手法で、『ヒゲのウヰスキー誕生す』の物語をより端的に楽しめていい。
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