「高市or玉木?」騒動の裏で進行:"政局ノイズ"を突き破る≪日本株の次なる上昇の芽≫

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【高配当・資本効率改善銘柄】

高市氏・玉木氏政策にかかわらず、民間企業の独自努力は継続される。ガバナンス改革が進むなかで、多くの企業は自社株買い・DOE(株主資本配当率)を軸に還元強化を続けるだろう。政局の荒波にも左右されにくく、海外投資家からの安定資金が流入しやすい。

賃上げの機運が追い風に

政治の一時的な混乱は、投資のチャンスにもなる。日本企業の基礎体力は、政局の混乱とは裏腹に着実に強化されている。

日銀短観(9月調査)によれば、大企業製造業の2025年度想定為替レートは1ドル=145.68円台。足元の実勢レート(150円台前半)はそこから大きく円安に振れており、輸出企業にとっては採算面での追い風が吹いている。

また、日銀短観(9月調査)によれば、2025年度の全規模・全産業の設備投資計画(ソフトウェア・研究開発含む、除く土地)は前年比+9.5%と2桁増を維持。大企業・製造業では+9.9%、大企業・非製造業でも+12.3%と、いずれも高水準だ。企業の投資マインドは冷え込むどころか、むしろ将来の生産性向上に向けた「攻めの投資」が続いている。

さらに注目すべきは、賃上げの広がりである。連合の2025年春闘では、平均賃上げ率は+5.25%と、34年ぶりの高水準を維持。賃上げが一過性ではなく構造的なコスト転嫁・需要循環として定着しつつある。

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