「精神主義は現実に機能しない?」高市早苗氏≪馬車馬宣言≫に対するビジネス界の教訓

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高市早苗
(写真:時事)

「馬車馬のように働いていただきます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて、働いて、まいります」

自民党の新総裁となった高市早苗氏による、同党国会議員への発言が、賛否飛び交う大騒ぎを引き起こしている。

前後の文脈を含めて発言を振り返ると…

政治家の言葉が失言として取り上げられるとき、「一部の切り抜き」として批判されることがある。今回も一部の言葉だけがメディアで取り上げられているので、実際にどのようなスピーチをしたのか、実況中継動画から前後も含めて文字起こしをしてみた(拍手等で一部不明瞭がある)。

「私は今、嬉しいと言うよりもまあ本当にこれから大変なことだと、皆さまと一緒に力を合わせてやらなきゃいけないことが山ほどある、そう思っております。たくさんの政策、それもスピーディーに実行しなければいけない。そして皆様とともに自民党をもっと気合の入った明るい党にしていく、多くの方の不安を希望に変える党にしていく、そのための取り組みも必要です。

先ほど申し上げました通り私は約束を守ります。全世代総力結集で全員参加で頑張んなきゃ立て直せませんよ。今、人数が少ないですし、もう全員に働いていただきます。

馬車馬のように働いていただきます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて、働いて、まいります。

皆様にも是非とも日本のために、また自民党を立て直すために、たくさん、たくさんそれぞれの専門分野でお仕事をしていただきますよう、心からお願いを申し上げます。」

この発言は「令和7年自民党総裁選選挙議員投票」の場で行われたものだ。ここで高市新総裁が言う「皆さま」とは自民党の国会議員だ。

重要なのは高市氏の発言は自民党の新総裁として行われたものであり、新総理(首相)としてのものではない。自公政権が少数与党になっている現在、自民党総裁=総理大臣とは断言できない状況ではあるが、順当にいけば、日本の総理大臣となる可能性が高い人物の発言だからこそ注目されていると言える。

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