
ここまで「高速道路『最高速度150km/hへ』欧州で新たな動き」「東京タワー超え『世界一高い橋』意外な場所に」と、2回にわたってフランスの高速道路にまつわる話題を取り上げてきた。
今回は、その集大成としてサービスエリアを中心としたフランスのハイウェイ(オートルート)の最新事情をお伝えしたい。
フランスで、サービスエリアは「Aire(エール)」と表示される。たとえば、「Aire de la Vidauban Sud(ビドバーン南サービスエリア)」というようにだ。
日本の高速道路では、サービスエリア(SA)が原則50kmごと、規模の小さいパーキングエリア(PA)が15~20kmごとに設置されているが、フランスではそれよりも間隔が少し広い印象を受けた。

なお、店舗などがある大規模なサービスエリアも駐車場とトイレしかないような小規模なパーキングエリアも、呼称はともにAireで同じである。
フランスらしさをアートに感じる
これまで多くの国で高速道路の休憩施設を利用してきた中で、日本ほど地域色が豊かなサービスエリアが用意されている国は見たことがない。
しかし、フランスでは売店に地域の名産品や観光用のグッズが置かれているところが多く、日本並みとはいかないまでも、エリアごとに立ち寄る楽しみが多かった。
フランスの休憩施設を訪れてまず驚くのは、コーヒーのコーナーが充実していることである。

どのエリアもセルフのコーヒーマシンがずらりと並んでいて、老若男女がその前に並んでいる。カフェ文化の歴史が長いフランス人にとっては、トイレと同様にサービスエリアのマストアイテムなのかもしれない。
次に驚いたのが、トイレへのアプローチ。通路の両側が、アートで溢れている施設が多い。どのアートもあまりに見事で、トイレの入り口を見逃してしまいそうなところもあった。
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