家電のソニーからエンタメのソニーへ。CESにソニー・ホンダモビリティが出展し、ソニーグループ・サムスンが「メイン会場を去る」背景
ただ2026年、同社は長年メイン会場に出してきた大規模なブースを展開しない。CESと連動する形で、ラスベガスのど真ん中にある高級ホテル・Wynnにすべてのブースを移しての展開となる。従来はスマホなども展示していたが、2026年からはそれをやめ、家電とその周辺技術に絞った展示を行うとされている。

CESは「家電見本市」ではない
新聞やテレビでは、いまだにCESのことを「家電見本市」と称することがある。だが、これはすでに実態を表していない。
30年以上前は実際に家電の発注をCESで行っており、大手の製品を流通のバイヤーがチェックする場として機能していた。20年前はデジタルテレビへのシフトが起きて、その中核である家電メーカーが注目された。だが、今の変化はスマートフォンやクラウドで起きており、スタートアップが作るデバイスが、家電大手の新製品以上に注目される時代になった。
CESに参加する企業の多くは小規模なところになっており、自社がいかに新しいビジネスを展開できるか、という点をアピールしている。そうやって自社ビジネスの拡大やパートナー開拓をする場でもあるのだ。
CESというイベントを自社のアピールの中でどう位置づけるかは、各社が頭を悩ませる点でもある。
CESを主催するCTA(全米民生技術協会)もイベントの性質を変え続けてここまできた。2012年からは、スタートアップ企業や研究機関などが机1つで出展する「エウレカパーク」を併催。2025年には1400以上のスタートアップが参加した。
今年は特に「サミット」と呼ばれるキーパーソンによる講演イベントも活発化し、CESを視察する人々にどう情報を提供するか、という形を変えてきている。
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