スタートアップ・非上場企業の「資金調達」知られざる集め方 2015年に創設された「株主コミュニティ制度」の可能性

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会社四季報・未上場会社版
非上場企業が資金調達を行う1つの手段である株主コミュニティ制度について紹介します(写真:ABC/PIXTA)
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スタートアップなどの非上場企業の資金調達における環境は、いまだ発展途上にある。非上場株式の取引制度の認知度が低いことや、非上場株を流通させるセカンダリー市場が未整備など、課題は山積みだ。

今回は、非上場企業が資金調達を行う1つの手段である株主コミュニティ制度について紹介する。最新の運営会員(証券会社)、銘柄、取引状況、注意点などは日本証券業協会の「株主コミュニティ」のページで確認できる。また、『会社四季報・未上場会社版』 では、株主コミュニティ銘柄について詳細に紹介しているため、こちらも参考にしていただきたい。

株主コミュニティ制度は、2015年に創設された非上場株式の流通取引・資金調達の制度だ。地域に根差した企業等の資金調達を支援する観点から、非上場株式の取引・換金ニーズに応えることを目的としている。

株主コミュニティの参加者は?

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この制度では日本証券業協会から指定を受けた運営会員(証券会社)が非上場株式について「株主コミュニティ」を組成し、投資家はこれに参加することで、コミュニティ内に限り当該銘柄の取引や投資勧誘を受けることができる。

株主コミュニティは、その会社の役員、従業員、その親族、株主、継続的な取引先といった会社関係者のほか、新規成長企業等への資金供給により成長を支援する意向のある投資家や、地域に根差した企業の財・サービスの提供を受けている(または受けようとする)ことから株主優待を期待する個人など、多様な参加者で構成されている。

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