スタートアップ・非上場企業の「資金調達」知られざる集め方 2015年に創設された「株主コミュニティ制度」の可能性
株主コミュニティ制度は、前身のグリーンシート銘柄制度では適用されていたインサイダー取引規制の適用外となっている。そのため、会社側の情報開示負担は大きく減ったが、入手できる情報も限られているので、コミュニティ参加後に確認できる詳細な情報を、投資する前にしっかり吟味する必要があるだろう。
参加者数トップはハーバルアイ
2025年9月12日時点の運営会員は9社、銘柄は39銘柄だ。この株主コミュニティ銘柄のうち、株主コミュニティへの参加者数のトップ5は次の企業だ。
漢方の考えに基づいた医薬品やサプリメント、遺伝子検査キットの通販サイトやドラッグストアを運営する「ハーバルアイ」(取扱証券会社はFUNDINNO、参加者数は4631、以下同)、ロボティクス事業を展開する「ダブル技研」(FUNDINNO、4561)。
共感コミュニティ通貨eumoの通貨プラットフォーム事業と教育事業を展開する「eumo」(FUNDINNO、4395)、ブロックチェーン関連の「グッドラックスリー」(FUNDINNO、4065)、金融業界に特化したシステム開発を手がける「ファイナンシャルテクノロジーシステム」(FUNDINNO、4058)であった。
スタートアップなどに限らず、非上場企業が成長するためには資金調達が必要不可欠だ。企業、投資家、証券会社など、多様なステークホルダーにおいて、1つの選択肢として株主コミュニティ制度を活用してみてもいいかもしれない。

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