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ソニーFGきょう直接上場、2000年以降で初の事例

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 ソニーFGが採用したダイレクトリスティング方式は、通常の新規株式公開(IPO)と異なり、証券会社による株式の引き受けを伴わないため、引受手数料などの上場コストを抑えられ、準備期間も比較的短縮しやすい。東証の資料によると、国内では杏林製薬が1999年に実施した。

需給の重し

上場後の株価動向を巡っては、指数に関連した需給が重しになるとみられている。ソニーFGは上場日の29日に日経平均株価の算出対象に加わり、翌30日に除外される。このため29日終値では、指数に連動した運用を行うパッシブファンドなどから発行済み株式の1.7%に相当する1億2500万株の売りが発生すると、大和証券の橋本純一チーフクオンツアナリストは推計する。

ソニーFGは金融株でありながら、構造的に金利上昇が逆風になりやすいとの指摘もある。傘下のソニー生命保険は、将来の保険金支払いに備えた超長期債の保有が過大な「オーバーヘッジ」状態にあるため、超長期債の利回りが上昇(価格は下落)すると含み損が膨らみ純資産が毀損(きそん)するため、株主にとってネガティブだとSMBC日興証券の村木正雄シニアアナリストは分析する。

一方、ソニーFGのトップライン成長は株価にとってプラスとなり得る。同社では26年3月期の純利益は820億円と、前期比4.1%増を計画している。SMBC日興の村木氏は、生保・損保・銀行のトップライン成長は投資家から評価されやすいと指摘する。

ストック・スピンオフのハウ氏は、ソニーFG株の上場直後には「見境のない売り」が出ると予想した上で、111円以下では買いの機会があるとの見方を示した。 

ソニーFGの遠藤俊英社長は25日に開いたメディア向け説明会で、これまではソニーGしか「モニターする株主はいなかったが、これからはおそらく30万社・人以上の株主に見られ、厳しく批判される」と述べた。生保や銀行など傘下の会社が連携して「新しい価値を作っていかなければいけない」とし、「そこが問われる局面になっている」と語った。

著者:田村康剛

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