高市氏 vs. 小泉氏で一騎打ちムードの自民党総裁選に"割って入る"と永田町で噂される「第3の男」の正体

9月20日に小泉進次郎農林水産相が5人目の出馬会見を行い、22日告示の自民党総裁選挙の候補が出そろった。
時事通信が9月12~15日に実施した世論調査では、次期総裁にふさわしい候補として小泉氏が23.8%でトップを占め、高市早苗前経済安全保障担当相が21%でそれに続いた。一方、NNN(日本ニュースネットワーク)と読売新聞が13日と14日に実施した世論調査では、高市氏は29%で、小泉氏は25%と逆転した。
このように世論調査では、小泉氏と高市氏の一騎打ちの様相。しかし永田町では、18日に出馬会見した林芳正官房長官も注目されている。
首相としての素地は十分
「あの分野であれだけ専門的な話ができる人はめったにいない。やはりすごい人だと思う」
前回の総裁選から引き続き林陣営の選挙対策本部長を務める田村憲久元厚生労働相は、会見後に記者に囲まれ、誇らしげにこう述べた。「専門的な話」とは、公約「林プラン」に掲げた「創薬力の強化」について、課題とその強化について記者から問われたとき、林氏が次のように回答した内容を指す。

「日本の成長戦略の中で非常に重要な分野だと思う。イノベーティブドラッグ(画期的新薬加算)はなかなか進まなかったが、CDMO(医薬品開発製造受託機関)などは進んでいる。投資を回収するための長期的な薬価の見直しが必要で、官民協議会による年内の取りまとめを生かしたい」
林氏は世界最大規模のバイオクラスターとして成長するボストンを引き合いに出し、国内の創薬産業の可能性について言及した。農水相や文部科学相、外相などの重職を歴任し、岸田政権に続き石破政権で官房長官を務める林氏は、内閣総理大臣臨時代理1位。国務を総理する首相は、あらゆる政策に通じる素地が必要だ。
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