「素人はSNSやるな」発言で炎上→謝罪コント?動画をアップ→「おもんない」とまた批判…チョコプラ松尾「素人はSNSやるな」発言に見る素人っぽさ

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この一連のやりとりが拡散され、SNSは炎上状態になった。寄せられている批判は、大きく3点で「『素人』呼ばわりから醸し出される選民思想」と、「『後からSNSに参戦したのは芸能人のほうじゃないか』といった歴史観の錯誤」、そして「本人たちも『素人によるSNS拡散』の恩恵を受けてきた矛盾」だと考えられる。

これらの要因がかけ合わさり、火はより勢いを増した結果、チョコレートプラネットは当該の動画を削除。加えて、他の動画についても、コメント欄を閉鎖する対応を行った。

今も続く「テレビメディア」VS「ネットカルチャー」

松尾さんはおそらく、ふびんな同期の姿を見て、正義感からこのような発言を行ったのだろう。ただ、文脈がどうであれ、SNS上では「素人」呼ばわりへの反発が大きかった。一方で、ネットメディア編集者を長年やってきた身としては、誤った「SNS史観」のほうが根深い問題に感じる。

SNSのみならず、ネット空間はマスメディアに対する“アンチ”的な存在として成長した。2000年前後には、ネット掲示板「2ちゃんねる」(当時)が、テレビのニュース番組で「便所の落書き」と表現されて話題に。その後も、ボーカロイド「初音ミク」をめぐる報道など、どこかテレビメディアでは、ネットカルチャーを「自分たちより下位にある存在」として扱うムードが存在した。

結果として日本のSNSは、マスコミとの対立軸に置かれ、ある種のカウンターカルチャーとして発展していったように感じる。ニコニコ動画やツイッター(現在のX)が登場しても、その根っこにある構図は大きく変わることなく、昨今の“オールドメディア批判”まで、連綿として続いている。

それらを無視したように見える発言とあって、むしろ「SNSにおける素人」は、松尾さんのほうなのではないかと感じさせてしまう。言葉がブーメランとなる余地を残した点において、この発言はマズかったと筆者は考えている。

批判を受けて、チョコレートプラネットは9月18日、謝罪動画を出した。冒頭に長田さんは「『素人はSNSをやるな』ということが切り抜かれまして、そこが拡散されていって、このような大きい事態になった」と説明。松尾さんも「発言で不快な思いをされた方、ご迷惑をおかけした方、応援してきてくれた方」に謝罪した。

松尾さんによると、誹謗中傷などのネガティブな投稿に対して、「なんでそんなことをするんだろう」といった思いを抱いた末の発言だとして、「すごく誤解を生んでしまい、不快な思いをさせてしまいました」と話す。そして「芸人なのでボケというか、極端に大きく」言った結果だとした。

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