JR発足初期「ブルートレイン」が輝いていた時代 あさかぜ・はやぶさ・みずほなど往年の人気列車

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昭和から平成初期にかけて日本の夜間移動を支えたブルートレインは、1990年代には食堂車の休止などすでにかげりが見え始めていた。2000年代へ入る頃には次々と姿を消していき、日本の夜行列車の象徴でもあった九州方面のブルートレインは2009年3月をもって廃止。そして、2015年の「北斗星」運行終了によって全廃となった。

筆者は学生時代、九州へ足しげく通っていた時代があり、九州方面のブルートレインは関西発着を含めて全列車を制覇するほどお世話になった。残念ながら20系客車に乗車する機会はなかったが、14系以降の客車はさまざまな車種に乗車している。

ブルートレイン みずほ
走り去る「みずほ」。美しいブルーの車体は多くの鉄道ファンの憧れだった(撮影:橋爪智之)

「デュエット」に感じた明るい未来

中でも思い出深いのは1987年、「あさかぜ1・4号」でデビューした直後に乗車した、24系25形の更新客車だ。

これはJR発足直前の1987年3月に国鉄が渾身のリニューアルを施した客車で、寝台の内装はもちろんのこと、当時としては画期的だった2人用B寝台個室「デュエット」、天井に星空をイメージした装飾を施した食堂車、予約制で使えるシャワー室、そしてそれまでの銀色ではなく金色の帯を巻いた車体など、すべてが当時の常識を覆すものばかりだった。

あさかぜ4号 金帯
多摩川橋梁を通過する「あさかぜ4号」(撮影:橋爪智之)

B寝台個室デュエットは超絶な人気で、発売当日の朝10時に窓口で並んで手配しても取れない、まさにプラチナチケットだった。この時は個室を断念して通常のB寝台にせざるを得なかったが、それでも初めて乗ったこの画期的な列車に感激し、寝台特急の明るい未来を信じて疑わなかった。

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