
そこでホンダは、「他社にない電動専用スポーツモデルであるプレリュードを投入することで、挑戦のイメージ拡大や他社との差別化を図る」ことも目的だという。なお、当モデルのメインターゲット層は、「かつてプレリュードに乗っていた、または憧れていた」50代や60代などの「ジェネレーションX」世代。また、ホンダでは、それらの子供世代である「ジェネレーションZ」もサブターゲットに掲げており、「昭和のホンダ」を知らない、より若い世代へのブランド訴求も狙っている。
シビック タイプRの受注も一部再開
ちなみに、プレリュードを発売する2025年9月5日には、受注を一時停止しているスポーツモデル「シビック タイプR」のうち、2025年1月に登場した「レーシングブラックパッケージ」の受注を再開するという。インテリア全体を黒で統一し、ダッシュボードにブラックの上質なスエード表皮などを装備したのがこの仕様だ。予想を超える注文の殺到で、2023年より受注停止が続いていたシビック タイプRだけに、今回の受注再開はファンにとって朗報といえるだろう。なお、受注再開するレーシングブラックパッケージの価格(税込み)は、プレリュードと同じ617万9800円。また、スタンダードのシビック タイプRについては、依然として受注停止が続くという。

ともあれ、プレリュード発売と同時にシビック タイプRも復活させ、一気にスポーツモデルを拡充するホンダ。現在の同社は、「日本一売れているクルマ」である軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」のイメージもかなり強いといえる。とくに、国内の若い世代には、ホンダといえば「軽自動車のファミリーカーを作っているメーカー」だと思う人も多いかもしれない。
ホンダは今もF1に参戦しているが、80年代と比べレース自体に興味を持つ人が少ないのが現状。そのため、そうしたイメージもある程度は仕方ないのかもしれない。そうした背景のなか、これらスポーツモデルの登場が、同社ブランドのイメージや販売台数などに対し、どのような効果を生み出すのかが興味深い。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら