名門校教師が「古文は英語と同じように学ぶな」という真意 「春はあけぼの。やうやう白くなりゆくやまぎは少し明かりて…」正しい読み方は?

古文の勉強は「文法から」ではなく「読解から」
みなさんにとって「古文の勉強」とは、どのようなイメージでしょうか?
多くの人にとって、それは「難しいもの」「退屈なもの」という印象ではないでしょうか。「古文が、学生時代、一番嫌いな科目だった」という人も少なくありません。では、なぜ古文はそこまで嫌われてしまっているのでしょうか?
その理由を、私は「文法から勉強を始めなければならないから」だと考えています。
例えばみなさんが学生で、古文の参考書を購入したとしましょう。その参考書の多くは決まって「まずは文法から」と書いてあります。「助動詞『けり』の意味と活用は?」「これは未然形?連用形?」といった問題がずらりと並び、ひたすら暗記と活用表の確認が続きます。やっと文法を学び終えても、今度は古文単語を何百語も覚える作業が待っています。さらに本文に入る前に“準備運動”のように品詞分解の練習をさせられて、ようやく文章に向き合えると思ったら……その時にはすでに勉強自体に疲れてしまっている。そんな経験がある人は少なくないはずです。
私自身、長年古文を指導する中で「古文が嫌い」「苦手だ」と感じてしまう生徒をたくさん見てきました。その理由を探ると、多くの場合「古文そのものが難しいから」ではなく、「古文の勉強の途中で、文法の勉強に疲れてしまったから」という結論に至ります。
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