バンダイ『ガシャポン』大人もハマるカプセルトイ、第5次ブーム真っ只中での"超絶進化" 1年に「約2億2000万個出荷」でギネス世界記録™認定も

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立ち上げ商品として市場に並んだのは、『鬼滅の刃』のデフォルメフィギュア『ちまっ!キャラ 鬼滅の刃1』(800円)、『ドラゴンボール』のフィギュア『アルティメットルミナス×HGシリーズ ドラゴンボール 01』(1500円)、『仮面ライダーセイバー』のカプセルトイ『アルティメットルミナス 仮面ライダーセイバー』(1500円)など。

ほかにもアニメや漫画の人気キャラクター商品は人気が高く、カプセルトイはサブカルチャーと相性がいいと言えるだろう。高価格帯の商品も含め好評だそうで、企画開発担当はヒットの理由をこう分析する。

「“これまでにないプレミアムなガシャポン”をコンセプトに、『新常識』『驚き』『高品質』を追求しました。100円だけでなく500円硬貨にも対応できるようになり、カプセルサイズも拡大するなど新たな工夫をしたことで、ユーザーニーズと合致したのかなと。

常に世の中の心をつかみ、時流やトレンドとともに進化しようとしてきたことが、『ガシャポン®︎』が50年近くにわたり愛していただけるゆえんかもしれません」

プレミアムガシャポン
1500円するが緻密な作りの『いきもの大図鑑 アドバンス』(画像:©︎BANDAI)

SNSなどから世間のニーズを敏感に察知し企画に反映

では、ブームを絶やさず、ユーザーが手に取りたい、拡散したいと思えるような商品を市場に送り続けるため、企画開発担当はどんな努力をしているのだろうか。

「基本的な部分としては、テレビやSNS、YouTubeなどを日々チェックしつつ、ジャンルを問わず売り場やイベントに足を運び、商品アイデアのネタ探しをしています。そのなかから“これぞ!”と思うものがあれば、各々が企画書を作成。月1回の企画会議で提出し、アイデアをよりよいものにするためポジティブな思考で意見交換を行い、毎月約120種以上のアイデアが商品化されます。企画から商品化までは、およそ8カ月から1年ほどです」

例えば、前述の『まちぼうけ』シリーズは、人間みたいに見えるユニークな形の野菜がSNSで話題になっていたのを発見した社員が、学生時代にピーマンを擬人化させた作品を制作したことを思い出したのが企画のネタにつながった。開発の際には、「揃えたくなる仕掛けとして、並べたときに似たようなものにならないことや、バリエーションを感じられるような存在感のあるものを交ぜるなどして、全体のバランスを重視しました」という。

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