バンダイ『ガシャポン』大人もハマるカプセルトイ、第5次ブーム真っ只中での"超絶進化" 1年に「約2億2000万個出荷」でギネス世界記録™認定も

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“第4次ブーム”が起こるのは2013年。ここでも社会現象となった人気アニメ『妖怪ウォッチ』シリーズなどがSNSで大きく話題となる。そして2015年、バンダイは、当時拡大中だった20~30代の「オトナ女子」市場へと参入。かわいいものが好きな大人の女性向けカプセルトイを集めた販売コーナーなども展開した。

そして現在。私たちは、2020年ごろから続くカプセルトイ“第5次ブーム”の真っ只中にいる。先述したように、カプセルトイ専門店の増加、SNSでの拡散などが市場拡大の背景にあるが、当然ながら商品そのものがよくなければこの流れは続かない。そこで、バンダイは驚くべき戦略に出た。

最大2500円!『プレミアムガシャポン』が話題に

もちろん、これまでも市場拡大に合わせて、商品自体は進化を続けてきた。例えば、第4次ブーム中の2015年には初の“カプセルレス”商品『カプキャラ』を販売。 カプセルがフィギュアの一部になっており、組み立てると大きなフィギュアになる商品で、現在までに累計出荷個数30万個以上の大ヒットとなった。

ガシャポン たまごっち
顔部分がカプセルにもなっている『カプキャラ たまごっち』(画像:©︎BANDAI)

そして2018年には、同じくカプセルレスのいきもの大図鑑シリーズ『だんごむし』も120万個以上を売り上げる大ヒットに。こちらは、本物を模した精密なだんごむしが丸まった形で自販機から出てくる仕様だ。驚くべきことに、アンケートの結果、この商品の購買層の1/3は女性だったという。

ほかにも2019年にキャッシュレス決算に対応の「スマートガシャポン」を登場させるなど、さまざまな戦略で老若男女を虜にしてきた『ガシャポン®︎』。そして第5次ブーム中の2021年、バンダイはなんと最大2500円まで価格設定が可能な「プレミアムガシャポン」を生み出した。“コロナ不況”の最中にもかかわらず、衝撃的な価格……。

「カプセルトイ専門店が増加し始めた時期で、カプセルトイを楽しむユーザー層がさらに広がったため、より幅広いニーズに応えるため、従来のガシャポンに比べサイズ・ギミックなど新たな価値を付加したプレミアムな商品を展開することにしたんです」

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