バンダイ『ガシャポン』大人もハマるカプセルトイ、第5次ブーム真っ只中での"超絶進化" 1年に「約2億2000万個出荷」でギネス世界記録™認定も
コロナ禍や海外での需要の高まりなどが追い風になったといえど、カプセルトイブームの裏には、この業界を支える多くの企業の並々ならぬ努力があるはずだ。今回は『ガシャポン®︎』を例にとって、カプセルトイの歴史を紐解いていこう。
カプセルトイの歴史を、ガシャポン®︎の興隆から紐解く
カプセル自販機は、もともとアメリカで考案されたと言われている。球体ガムの自販機がその始まりとされ、そこから球体カプセルに小さな玩具を入れたカプセル自販機へと進化した。
これが日本へ輸入されたのが1965年。ここから少しずつ国内で広がりを見せていくのだが、1983年、ある画期的な商品がバンダイから販売される。それが前述の『キンケシ』だ。
「カプセルトイ市場に参入した1977年当時は、20円のカプセル自販機が主流でしたが、バンダイは異例の100円機でカプセルトイ市場に参入しました。大きな挑戦でしたが、“価格に見合った質の高い商品を”という想いが実り、子どもたちの心をつかんでシェアを拡大。やがてテレビ世代の大人たちからも人気となりました」
これが社会現象ともなった“キンケシブーム”へとつながる。『キンケシ』は累計1億8000個を売り上げ、子どもたちはカプセルから出てくるさまざまな超人たちに大盛り上がりした。……と、この“第1ブーム”までは記憶にある読者も多いだろう。

だが、カプセルトイ市場はここからもますます進化を続けていた。1995年、バンダイのガシャポン®︎は『ハイグレード(HG)シリーズ』を販売。ウルトラマンのフルカラーフィギュアが代表例で、価格は100円から200円以上になったものの、ファンの心を射抜き、“第2次ブーム”が発生した。
そして2002年。バンダイは大手総合スーパーなどの玩具売り場へカプセル自販機を設置。イベントも多く開催され、“第3次ブーム”が巻き起こる。
「このころ、HGシリーズは累計販売数1億個を突破。トレインシリーズ、キャラレールシリーズ、超合金、オリジナルキャラクターなど人気シリーズが次々と登場しました」
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