気をつける点はたったの2つ…「特殊な訓練なし」で読書スピードが劇的に向上する《高速読書》の凄さ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

続いて、こちらを読んでみてください。

「私は今日、両親と三人で上海に旅行に行き、そこで中華料理の点心を食べました。」

わざわざ脳の負荷を測定するまでもありません。目で読んで、理解するまでの差は歴然だと思います。

実際、ある学会の講演で聞いた話ではありますが、脳の神経細胞研究では、漢字で構成された文章と、平仮名だけの文章では内容を理解するのに20倍もの差があるというデータがあるほどです。

さらに、2つの文章を読み比べてみると、ある法則に気がつくと思います。それは、人は自然と文章を読むとき、漢字を中心に読み進めて、平仮名を補足として目でとらえているということです。これは、平仮名のほとんどが指示語であったり、漢字同士をつなぐ補助語であるためです。

逆に言えば、漢字を中心に読めば、平仮名を多少飛ばして読んでも、意味は9割理解できるということなのです。これで、本の内容は2分の1程度に減らすことができます。

「漢字だけ」を読めば20倍速くなる!?

私の場合、速読をマスターするために、どこかの速読スクールに通ったことはありません。そのため、はじめはものすごく苦労したのを覚えています。今の1冊8分というスピードを手に入れるのに、です。

しかし、みなさんは違います。なぜなら、私が苦労して、時間と努力を重ねて手に入れた高速読書を、こうして本稿で知ることができるからです。

実際に、ある脳のテストで、平仮名の文字がほとんど間違った文章を被験者に渡して、それぞれ内容が理解できるか読んでもらいました。すると、ほとんどの被験者が意味を正しく理解できたそうです。

つまり、漢字だけで意味が成立する内容であれば、平仮名は多少間違っていても、読む側もほとんどその間違いに気づかないということなのです。

このように、極端な話をすれば、脳科学的には、漢字だけですべてを理解できるよう訓練すれば、本はあっという間に読めてしまいます。

もちろん、これはちょっと言い過ぎと思うかもしれません。しかし、文字が平等に意味を成している、というこれまでの常識をちょっと頭から外して、ほとんどの平仮名がなくても意味が理解できると考えて読めば、それだけで本の文字数は大幅に減り、速く読めるようになります。

次ページ「平仮名」で重要視するべきなのは?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事