「株主優待につられて大損も…」優待券で年間約400回外食店を利用する個人投資家が指摘する、正しい銘柄の選び方

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新制度では、500株保有の場合、年間1万6000円の食事優待券をもらえます(1年以上継続保有の場合、年間2万円)。

この株主優待の拡充で、同社株は個人投資家の人気を集め、株価は上昇に転じました。ただ、8月15日の終値は1459円で、勝又さんは今なお10万円弱の含み損を抱えています。

勝又さんは今後について、「優待がグッと良くなったし、株価もかなり回復して含み損が縮小しました。元々長期投資なので、手放すつもりはありません」と語っています。今回の投資が失敗だという認識はないようです。

業績ファースト、優待セカンド

勝又さん本人は失敗だと認めていなくても、含み損の状態は明らかに失敗です。勝又さんのように失敗しないためには、どうすればよいのでしょうか。以下5点に注意するようにします。

① 業績の悪い銘柄は買わない

優待株投資をする個人投資家は、株主優待ランキングなどを見て銘柄を探すことが多いようです。そうして「優待ファースト」で銘柄を選ぶと、勝又さんのように株価下落で含み損を抱えてしまうことになりがちです。

長期的な株価は、将来の企業業績で決まります。「業績ファースト」が銘柄選びの基本です。会社四季報をチェックして増収増益の銘柄に投資対象を絞るだけで、失敗の確率はかなり小さくなるでしょう。

② 株主優待の条件が良すぎる銘柄を避ける

「業績ファースト」で銘柄を絞り込んだら、「優待セカンド」で優待などに注目して銘柄を選びます。個人の好みや優待の使い勝手などで選べばよいわけですが、やたらと株主優待の条件が良い会社は要注意です。

会社がやたらと好条件の株主優待を導入するのは、以下2つの理由によります。

A:経営状態が悪い会社が株価を維持するため

B:株主数が少なく上場廃止の可能性がある会社が株主数を確保するため


Aは株価下落の、Bは上場廃止のリスクがあります。株主優待の条件が良すぎる銘柄は避けた方が無難でしょう。

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