「コンビニ市場は飽和なのになぜ」という声もあるが…。セブンが1000店舗も増やす本質理由

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

内食という大きなマーケットの存在が確認されており、その市場のプレイヤーの競争力は相対的に強くはなく、参入に必要なインフラ、経営資源もそろっている、のなら参入しないという選択肢はない。

セブンが発展途上にあるはずのSIPをブラッシュアップしてシェアを取りに行くという計画は方向性として間違っていない。ただ、ブラッシュアップするためには、ノウハウの乏しい生鮮品のセンター供給体制に向けて、スーパー企業との協業が必要になってくるだろう。

(写真:ブルームバーグ)

セブン&アイはスーパーストア部門を分離することを前提として計画を再策定しているのだが、その話とヨークHDと業務で協業していく話はまったく矛盾するものではない。かえって、これまで以上にフラットにノウハウを持ち寄れる可能性もあり、両社の新たな関係がSIPのカギを握ることになるだろう。

レストラン併設店舗とはなにか

セブンの国内コンビニ事業再成長の可能性についてみてきたが、今回の計画でもうひとつ、注目しているポイントがある。それが北米コンビニ事業におけるレストラン併設の動きである。

この狙いについてイメージが湧かないひともいると思うのだが、北米コンビニの立地がガソリンスタンドの売店的なものが多いことを考えるとよくわかるかもしれない。北米コンビニの本来的用途は、アメリカのハイウェイを旅する際の燃料、食料の補給地である、ということが前提となる。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事