東京で「一番混む地下鉄」は?鉄道混雑ランキング 2024年度・100%以上の全国147区間を全比較
コロナ禍前の2019年度と比較すると、上位10位以内に入る首都圏のJR線はほぼ同じ顔ぶれで、もともと利用者数の多かった路線の通勤需要が戻ってきたといえる。だが、都内の地下鉄路線は様相が異なる。以前は混雑率ワーストの常連だった東京メトロ東西線をはじめ、都内の地下鉄路線の混雑ランキングは大きく変化した。
2019年度、東京メトロと都営地下鉄を合わせた都内の地下鉄で最も混雑が激しかったのは東京メトロ東西線の木場→門前仲町間で199%。次いで2位は東京メトロ千代田線の町屋→西日暮里間、3位は東京メトロ半蔵門線の渋谷→表参道間だった。
「地下鉄の混雑路線」どう変わったか
一方、2024年度の1位は東京メトロ日比谷線・三ノ輪→入谷間の163%。2019年度には11位だった路線・区間だ。次いで2位は都営地下鉄大江戸線の中井→東中野間、3位は東京メトロ南北線の駒込→本駒込間だった。
2019年度に1位だった東西線の木場→門前仲町間は4位、2位だった千代田線は6位。3位だった半蔵門線は都内の地下鉄13路線15区間(東西線と丸ノ内線は調査対象が2区間あるため)中15位で、最も混雑率が低い路線・区間となった。

日比谷線や南北線は2019年度と比べてラッシュ時1時間当たりの輸送人員が2000人以上増えており、これが混雑率の上昇につながった。一方で、半蔵門線の輸送人員は約2万3000人も減少。相互直通運転する東急田園都市線もラッシュ時の輸送人員が約2万人減っており、その影響が大きそうだ。東西線の木場→門前仲町間も約1万5000人、千代田線も約1万3000人減少した。
東京メトロはこれまで東西線の輸送力増強やオフピーク通勤の呼びかけなどを行ってきたが、今年7月からは日比谷線のオフピーク利用を呼びかけるキャンペーンを開始した。かつての東西線のような200%近い混雑からは遠いとはいえ、新たな「混む地下鉄」の代名詞は日比谷線になりそうだ。
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