「5代目フォレスター」を買っていたのはどんな人? アウトバックやRAV4、CX-5などライバル車の購入者データと比べてわかった「選ばれたワケ」

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一方、日産 エクストレイル、マツダ CX-5はいずれも7割を割り込んでおり、あまりメーカーにこだわりのない人が選んでいると受け取れる。ホンダ ZR-Vは71.6%であり、フォレスターやクロストレックに近い。

2023年より販売される「ZR-V」は、上級モデル「CR-V」のユーザーも取り込む(写真:本田技研工業)
2023年より販売される「ZR-V」は、上級モデル「CR-V」のユーザーも取り込む(写真:本田技研工業)

アウトバック購入層を取り込めるか?

購入価格の項目で見たように、レガシィ アウトバックはフォレスターよりも最終支払い額で60万円程度高い。高額な車種を選択している時点で、「スバル好き」が多いことは考えなければならない。

とはいえ、レガシィ アウトバックが終売したことで、そうした「スバル好き」の行き場がなくなってはならない。

6代目「フォレスター」の後ろ姿。「レガシィ アウトバック」のような上級感を漂わせる(写真:SUBARU)
6代目「フォレスター」の後ろ姿。「レガシィ アウトバック」のような上級感を漂わせる(写真:SUBARU)

今回、紹介したように、フォレスターとレガシィ アウトバックの購入者は、類似している点は多々あった。

クルマとしては、歴史も特徴も購入者層や求められる箇所も違うが、スバルはそれを承知のうえでレガシィ アウトバックを終売し、大枠として似たゾーンの顧客に愛されているフォレスターに集約したように見て取れる。

今回、示したデータからは、単に「同じSUVだから」「どちらもアウトドア系のポジションを取るから」だけでは見えてこない傾向を確認できた。

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一方で、フォレスターに一本化することでカバーできない最も大きな要素は、「ラグジュアリー」だろう。ここは、5代目フォレスターに求められなかった点だ。

6代目フォレスターでは、内装の質感を強化するなど高級感も追求されているが、果たしてレガシィ アウトバックの受け皿となっていくのか。新型フォレスターの動向に注目したい。

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三浦 太郎 インテージ シニア・リサーチャー

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みうら たろう / Taro Miura

北海道大学大学院理学院卒業後、インテージ入社。自動車業界におけるマーケティング課題の解決を専門とし、国内最大規模の自動車に関するパネル調査「Car-kit®」の企画~運用全般に従事。

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