家業を継いだからといって自分がどんな付加価値を出せるかピンとこなかった--後藤玄利・ケンコーコム社長(第2回)

また、この頃ニューヨークオフィスでリセッションの時期にレイオフがあり、6割くらいが首を切られたことがありました。トレーニングでいつも顔を合わせていたグローバルの同期にもレイオフされた人間がいます。

1年後にまたトレーニングでアメリカに行くと、「あいつはスピンアウトしてベンチャーで成功している」という。日本で苦闘する大企業を見ていたことに加え、アメリカでスピンアウトした人たちが活躍しているのを目の当たりにし、日本も数年遅れでアメリカのように新しいビジネスがどんどんできてくるのだろうと感じました。

--それで94年に会社を辞め、実家のうすき製薬の取締役として入社したのですね。

はい。辞めてからどんな会社をつくろうか考えたのですが、何がいいのかよくわからなかった。とりあえず、実家の健康食品が売れないと言っていたので、「ヘルシーネット」という会社を立ち上げ、東京で売ることにしたんです。当時、ちょうどパソコンが安くかつ高性能になりつつあった時期だったので、パソコンでデータベースマーケティングを始めました。どうやったらお客様をつかめるかということをいろいろデータ分析しながら、ダイレクトメールを使って商品を販売したんです。

4~5年で年商3億~4億円になりました。健康食品を扱っていたので、正直、今より利益率がすごく高く、実家の年商4億~5億円をもう少しで追い越すところでした。でも、当時ファンケルさんやDHCさんがうちの100倍以上の売り上げ規模で伸びているのを見て、彼らがつくり、すでに刈り尽くされたマーケットで自分が刈っていることに気づきました。

こんなことをやっていてもしょせん二番煎じでしかない。データベースマーケティングは確かにある程度は売れるので自分も年商10億円くらいまではいけると思ったのですが、自分が出せる付加価値とは何なのかとあらためて考えるようになりました。

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